改正貸金業法とは?
改正貸金業法とは、多重債務問題の解決と借り手が安心して利用できる貸金市場を目指し
貸金業の規制等に関する法律、いわゆるヤミ金対策法を改正強化し施行された法律です。
貸金業法等改正の概要
■貸金業の適正化
1.貸金業への参入の厳格化
・純資産が5千万円以上であることを求める
(施行後1年半以内に2千万円、上限金利引き下げ時に5千万円の順に引き上げ)
・法令順守の為の助言・指導を行う貸金業務取扱主任者について、資格試験を導入
合格者を営業所ごとに配置することを求める
2.貸金業協会の自主規制機能強化
・貸金業協会を認可を受けて設立する法人とし、貸金業者の加入を確保するとともに
都道府県ごとに支部を設置することを義務つける
・広告の頻度や過剰貸付防止等について自主規制ルールを制定させ、当局が認可する
枠組みを導入する
3.行為規制の強化
・夜間に加えて日中の執拗な取立行為など、取立規制を強化
・貸付にあたり、トータルの元利負担額などを説明した書面の事前交付を義務付け
・貸金業者が、借り手等の自殺により保険金が支払われる保険契約締結を禁止する
・公正証書作成にかかる委任状の取得を禁止し、利息制限法の金利を越える貸付契約
についての公正証書作成の嘱託を禁止する
・連帯保証人の保護を徹底するため、連帯保証人に対して、催告・検索の抗弁権が
ないことの説明の義務付け
4.業務改善命令の導入
・規制違反に対して機動的に対処するため、登録取消や営業停止に加え、業務改善命令
を導入する
■過剰貸付の抑制
1.指定信用情報機関制度の創設
・信用情報の適切な管理や全件登録などの条件を満たす信用情報機関を指定する制度
を導入し、貸金業者が借り手の総借入残高を把握できる仕組みを整備する
◎指定信用情報機関が複数の場合、相互に残高情報等の交流を義務つける
2.総量規制の導入
・貸金業者に借り手の返済能力の調査を義務つける
(個人が借り手の場合は、指定信用情報機関の信用情報使用を義務つける)
@自社からの借入残高が50万円超となる貸付け
A総借入残高が100万円超となる貸付け
上記に該当する場合には、年収等の資料の取得の義務付け
・調査の結果、総借入残高が年収の3分の1を超える貸付けなど、返済能力を超えた
貸付けを禁止する
(内閣府令で売却可能な資産が有る場合などは除外される予定)
■金利体系の適正化
1.上限金利の引き下げ
・貸金業法上の「みなし弁済」制度(グレーゾーン金利)を廃止し、出資法の上限金利
を20%に引き下げる(これを超える場合は刑事罰を科す)
◎利息制限法の上限金利(20%〜15%)と出資法の上限金利(20%)の間の金利
については、行政処分の対象とする
2.金利の概念
・業として行う貸付けの利息には、契約締結費用及び債務弁済費用も含むこととする
(ただし、公租公課・ATM手数料を除く)
・貸付利息と借り手が保証業者に支払う保証料を合算して上限金利を超過した場合、
超過部分につき、原則として保証料を無効とし、保証業者に刑事罰を科す
3.日賦貸金業者及び電話担保金融の特例の廃止
■ヤミ金融対策の強化
ヤミ金融に対する罰則の強化(懲役5年⇒懲役10年)
◎超高金利(109.5%超)の貸付けや無登録営業などが該当
■多重債務者問題に対する政府を挙げた取り組み
政府は、関係省庁相互の連携強化により、多重債務者問題解決のための施策を総合的
かつ効果的に推進する
■経過措置
1.施行スケジュール
●第1次施行(施行済) ・・・公布から1ヵ月後
・罰則の引き上げ
●第2次施行(施行済) ・・・公布から1年以内
・本体施行
(取立規制の強化、業務改善命令導入、新貸金業協会設立等)
●第3次施行 ・・・施行から1年半以内
・貸金業務取扱主任者の試験開始
・指定信用情報機関制度(指定の開始)
・財産的基礎の引き上げ(2千万円)
●第4次施行 ・・・施行から2年半以内
・「みなし弁済」廃止、出資法上限金利の引き下げ等
・総量規制導入
・財産的基礎の引き上げ(5千万円)
・事前書面公布義務導入
2.見直し規定
・貸金業制度のあり方について、施行から2年半以内に、総量規制などの規定を円滑に
実施するために講ずべき施策の必要性について検討を加え、その検討の結果に応じて
所要の見直しを行う
・出資法及び利息制限法に基づく金利規制のあり方について、施行から2年半以内に、
出資法及び利息制限法の規定を円滑に実施するために講ずべき施策の必要性について
検討を加え、その結果に応じて所要の見直しを行う